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子どもたちの遺言(詩:谷川俊太郎 写真:田淵 章三)

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へその緒がついたままの新生児、今を力一杯に駆け抜ける少年、夜の街で携帯電話に見入る女子高生……。
さまざまな年代の子どもたちの一瞬の表情を捉えた写真に、詩人・谷川俊太郎氏が詩を寄せた写真詩集です。
「今」を全力で生ききり、一瞬一瞬を脱ぎ捨てて新しく生まれ変わりながら成長する子どもたち──その生きざまや心の声を、『すき』『どきん』(理論社)など少年詩の分野でもすぐれた作品を生み出している谷川氏が綴った、子どもたちの「遺言」です。
子どもを取り巻く大人にとっては、あの日通り過ぎていった子どもたちの表情、今見過ごしている子どもの心に出会い、ふれあいを深めるきっかけとなる一冊です。
子どもたち自身にとっても、詩は自らの心を模索する道しるべとなるでしょう。
それらの詩は彼らの心の奥底にとどまり、長い人生の途上で何度も浮上しては、自己を見つめる機縁となるはずです。年代を超えて、広くお薦めしたい一冊です。
育児疲れのママに、心のビタミン。
子どもたちの写真に癒されます。
幅広い年代の方へのプレゼントにも。

【編集者コメント】
谷川氏に、子どもたちへの遺言という形で子どもへの賛歌、彼らにこめる祈りを綴っていただきたい、その詩人の目線でわが子を見つめてみたい──本書は当初、そうした思いで企画し、依頼をしました。
その企画を「まだ死からはるかに遠い子どもが大人に向かって遺言するほうが、この時代ではずっと切実ではないか」と谷川氏が発想の逆転をさせ、子どもたちの心を深くすくいあげた詩集となったのです。
本書のもうひとつの魅力が、子どもたちの生き生きとした表情をとらえた、田淵氏による写真の数々。
1年半以上の時間をかけて街や山を駆け回り、体当たりで子どもたちに向き合ってくださいました。
何度も読み返し、あの日のわが子に、子どもだった自分の心に出会ってください。


出版社:佼成出版社

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